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【インタビューあり】難病を告白した「のえろちさん」、夢を叶えるための第一歩・Vtuberデビューに向けてクラウドファンディング挑戦中!

Date: 2019/04/05 タグ: , , , ,

みたま

難病のトゥレット症候群を患っているとツイッターで告白した「のえろちさん」(敬称略)が、自身の夢を叶えるための第一歩として、Vtuberになるためのクラウドファンディングに挑戦中だ。4月2日、開始後45分ほどで目標金額18万円を達成。当初設定したストレッチゴールをも超える965,000円となっている(本記事公開時点)。
同氏は以前からさまざまなVtuberに楽曲を提供、オリジナル楽曲のプレゼント企画など精力的に活動していた。
クラウドファンディングはオールイン方式でストレッチゴールあり。期間は5月26日(日)までとなっている。

クラウドファンディング詳細

 

【障害を克服してVTuberになりたい!】のえろちさんVTuber化プロジェクト

以下、プロジェクトページより抜粋

募集期間

2019年4月2日(火)~5月26日(日)23:59 ※ストレッチゴール有

目標金額および調達方法

180,000円(※達成)ストレッチゴールあり/オールイン方式

支援金の使途

  • Vtuberとして活動するための立ち絵の費用
  • 他、手数料や返礼品の作成費用

ストレッチゴール

45万円:環境整備(外付けGPU・ケーブル代等)※達成
50万円:ミニキャラの作成(あらと安里先生に依頼)※達成
100万円:LINEスタンプ制作&音楽用機材購入 ※追加ゴール
110万円:全コースに描き下ろし待ち受け画像(スマホ用・パコソン用)追加 ※追加ゴール

リターン

1,000円~35,000円、全12コース

目玉はのえろちさんにオリジナル楽曲を制作してもらえるコース。今まで「神楽めあ」さん、「白音こゆき」さん、「小町ノノ」さん、「牡丹きぃ」さんをはじめとするさまざまなVtuberに楽曲を提供してきた同氏。3月上旬に配信された中国Vtuber文化体験番組「ぼくの考えた最強の中国Vtuber」のPV楽曲も担当するなど、その実力は折り紙つきだ。

 

クラウドファンディング詳細

 

クラウドファンディングに至った経緯

オリジナル楽曲のプレゼント企画を行うなど、Vtuberとの交流が多いのえろちさんが、難病のトゥレット症候群を患っていることを告白したのは2月23日のことだった。

「トゥレット症候群」とは、脳の機能障害で、体を思うように動かすことがままならないというもの。今年大学生ののえろちさんは、15年間にわたって投薬などで回復に努めてきたが、効果や副作用を考えて治療を断念したとのこと。

そんな折、Vtuberに着目し、Vtuberになることで自分の症状を(画面上では)抑えて、ネットの世界の中でなら活動できるのではないか?と思い至ったそうだ。のえろちさんは、VR技術を視覚障がいに対して活用する企業が増えているが、他の障がいに対しても開発を進めてほしいと話す。

 

以下、告白ツイートに添付されたメッセージ(原文ママ)

のえろちさんがVtuberになりたい理由、それは自身の障がいを克服するためです。

==============================

のえろちさんは、難病を抱えています。
トゥレット症候群という脳の機能異常で、
勝手に体が動いたり、声を上げてしまったりする病気です。要は、自分の思うように体が動きません。

私は、この病気に今まで15年間苦しめられてきました。症状がひどい時には、コミュニケーションがうまく取れない時もありました。

はじめは薬で治るかもしれないとのことで、5年間くらいは薬を変えながら投薬治療を行ってきましたが、効果がなかったり、副作用が強かったりするので、去年治療を断念しました。

でも、私だって、
他の人と普通に仲良くお話ししたり、笑ったりして、普通の人と同じ生活をしたいです。

今の生活は、外に出れば周りから変な目で見られ、時には胸ぐらを掴まれる日常です。高校生の時にはいじめにも遭いました。さらに、まだ18歳なので、これから一生この病気と付き合っていくことになるかもしれないと考えると、とても耐えられません。

==============================

そこで、私はVtuberに目をつけました。
Vtuberを操作する技術
(画像認識、音声認識、モーフィング補完など)
を駆使して、トゥレット症候群の症状を
見た目だけでも
(例えば、首を振る動作(症状)を検知したら、その動作をモデルが行わないようにするように制御する)
抑えることができれば、
自分の体をうまく動かせるようにすることができるかもしれない考えました。

そして、それを開発し、VTuberとして活動する事で、自分のような障害を抱えた人でも、コミュニケーションが取れる社会を作っていきたいです。VR技術の応用を視覚障害者のために行う企業が増えていますが、他の障害者に対しても、コミュニケーションをうまく取る方法として、VTuberの技術を生かしてもいいと思うし、どうか、生かしてください。

これらを実現するためには、時間もお金もたくさんかかるし、わたしの努力だけではなく、皆さんの協力が必要です。そこで、皆さんに2つ、お願いがあります。

まず1つ目は、ツイッター上や、今後Vtuberとなって配信を行う時には、普通に接してほしいということです。普通に接してくれることが、1番安心します。

障がいを持っているから知能がないというわけではないし、何を言っても理解できないというわけではないので、死ねとか、消えろとか言われるととても傷つきます。そういったことを言う人には毅然とした態度をとります。

次に2つ目は、何かあった時には、困った時には、守ってほしいということです。
今後、私がVtuberをやっていくにあたって、右も左もわからない事ばかりなので(通常の方法じゃ体を制御できない、Vカツやカスタムキャストなどの手頃にできるアプリは体をうまく制御できない)、困っている時にはツイートして助けを求めるので、みんなの知恵を貸してくれると嬉しいです。

==============================

私は、私の将来を掴むために、Vtuberになります。みんなはそんな私の事を、支えてくれますか?

 

インタビュー:のえろちさんがVtuberになって叶えたい「夢」

ーーVtuberとの出会いはいつ頃だったのでしょうか?

Vtuberを知ったきっかけは2017年の10月です。私の友人Aが、キズナアイさんの「【心優しい人へ】EDテーマを募集します!」の動画を見せてきたのが最初だったと思います。
私は作曲を趣味としているのですが、友人に「楽曲公募、何かないのかなぁ?」と言ったときにこの動画を見せてくれました。
「かわいい」と思ったのが第一印象。そして、今は二次元のYouTuberがいるんだ、ということを知りました。
それからこちらの動画で募集していたEDテーマ曲を作りました。まあ、結果はダメだったのですがね……。それが2017年の12月で、12月になってからは受験生ということや、楽曲公募に曲を応募したりと動画を見ている時間もなく、しばらくの間はVtuberを追いかけてはいませんでした。ただ、友人を通して情報は耳に入ってきていました。
そして、2018年の5月にとあるきっかけがあって再びVtuberを見てみようと思いました。

ーーとあるきっかけとは?

先とはまた別の友人Bが、中国のBilibili動画で、日本のVtuberの動画に字幕をつけて転載する活動(字幕組)を始めて「物述有栖-爱丽丝搬运」を作りました。その時、「動画のエンディングに使えそうな曲持ってない?」と聞かれました。
そこで、自分で作った曲(1時間くらいで新しく作ったと思います)を送ったところ良い評価をいただき、使ってもらえることになりました。このことがきっかけで、再びVtuberを見てみようと思いました。

ーーVtuberファンとしての立ち位置から、ご自身が「Vtuberになりたい」と思った転機は何だったのでしょうか?

2018年に入ってから、大学のオープンキャンパス等に参加していると、Vtuberを動かす技術(Live2dやKinect等の技術)について研究している大学生の方がいらっしゃいました。
そうした先輩の研究を聞いているうちに、「技術によって障がいを乗り越えてきた例がこれまでにあるのだから、Vtuberの技術を応用して、自分の障がいを克服することが可能なのでは?」と思いました。
高校2年生の頃から抱いていた、そういった研究を行いたいとの考えが根底にあったと思います。

ーーご家族など、周囲の反応はどうでしたか?

両親にとっては、Vtuberとして活動する基本の場所はインターネット上(バーチャル)で、 関わる相手も不特定多数という印象が強いのか、理解しがたいものであったようです。
ですが、今は自分のやっていることを陰から見守ってくれています。まあ、衝突は絶えないのですが……。
最終的には、Vtuberになって障がいを克服し、ほかの障がいも含めて同じように症状で苦しんでいる人のこれからの生き方の選択肢の一つになることで貢献し、 Vtuberという自分の在り方を認めてもらえるまでが私と親の関係の一つの目標となるでしょう。
救いだったのが、友人といとこです。 自分の友人やいとこは、自分がVtuberになることについて認めてくれました。困ったときは頼ってくれと言ってくれた心優しい友人、長文の応援メールを送ってきてくれたいとこ、周りの人には本当に感謝しています。

ーーVtuberとして活動するにあたっても困ることが出てくると思います。どのような困難が予想され、どういった支援があると良いでしょうか?

周囲の理解を得ることができるかどうか難しいこと、活動に制限がかかってしまうことがまず挙げられます。
動画投稿だけではなく、配信やコラボなどにも挑戦したいのですが、 動画であれば制御プログラムで制御しきれなかったところは編集でなんとかごまかせます。 ですが、配信やコラボとなると、リアルタイムで編集でカットすることはできないので、少なからず症状が抑えきれない場面が出てきます。
症状によって、配信の時に変な音や動作が混ざってしまって、不快に思う人がいるかもしれないということを伝えたうえで配信やコラボをしないとトラブルの原因になるし、実際に昔自分がツイキャスなどでこっそり配信していた時にそういったことでトラブルになりかけたので、どうしても自分からコラボしたいと言い出しにくいのが現状です。

次に、精神的に耐えられるのか、という点です。Vtuberになる以上、自分では覚悟していますが、アンチが増えることも予想しています。自分は耐えることができたとしても、ほかのリスナーさんが不快な気持ちになってしまったら、自分としても活動していて申し訳ないという気持ちになってしまいます。そして、活動の目的である「障がい者でもVtuber活動ができる」ということをアピールできないのでは意味がないです。
障がいを持っているから知能がないというわけではないし、何を言っても理解できないというわけではないので、死ねとか、消えろとか言われるととても傷つきます。そういったことを言う人には毅然とした態度をとります。

支援・助けとしては、アドバイスがほしいです。
自分としても気を付けてはいますが、我慢が足りない部分もあったりするので、もし私が道を踏み外しそうになった時には、DMやリプライでいいので教えてほしいです 。困っている時にはツイートして助けを求めるので、みんなの知恵を貸してくれると嬉しいです。

そして、普通に接してほしいです。ツイッター上や、今後Vtuberとなって配信を行う時に、普通に接してくれることが1番安心します。

ーー最後に改めて、Vtuberになって叶えたい夢をお伺いします

トゥレット症候群による症状のせいで、自分を隠したり自由にふるまえない部分があったので、Vtuberを操作する技術(画像認識、音声認識、モーフィング技術など)を駆使して、症状の見た目だけでも抑えることによって、みんなと仲良くお話したり、笑ったりして、普通の人と同じ生活を送りたいです。
そして、トゥレット症候群に限らず、コミュニケーションにも支障をきたす障がい(ADHDの不随意運動など)を、 根本的な解決でなくとも、日常でコミュニケーションが取れるようになる水準までもっていきたいです。
トゥレット症候群について多くの人に知ってもらい、障がいを持っていてもVtuberができるということをみんなにわかってもらいたい。そして、それがいま同じように症状で苦しんでいる人のこれからの生き方の選択肢の一つになってほしいと思います。

 

関連リンク

情報提供・インタビュー:のえろちさん(敬称略)



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