大日本印刷株式会社(以下DNP)は3月5日、バーチャルキャラクターが小売店舗や商業施設などで、接客やデモンストレーションを行うサービスのプロトタイプを開発したことを発表した。株式会社エクシヴィが開発したシステムを活用している。
3月8日まで東京ビッグサイトで開いている「リテールテックJAPAN2019」のDNPブースに同サービスを展示しており、今後は小売業界や日用品・食品メーカーなどと共同でマーケティング調査を行ったあと、2019年春にサービスを開始する予定とのこと。
サービスの概要と特長
VR技術を用いてオフィスや自宅などの遠隔地からキャラクターを操作し、ディスプレイに表示させて商品紹介などの接客やデモンストレーションを行うもの。
- バーチャルキャラクターによる接客・デモンストレーションを通じて、ECサイトでは得られない“コト体験”を提供し、商品の特徴や魅力を効果的に伝える。
- 同社が開発した透明スクリーンを使用し、明るい場所でも空中に鮮やかな映像が浮かび上がるような演出を可能とすることで、より臨場感のあるサービスが体験できる。
- 遠隔でバーチャルキャラクターを操作するため、在宅勤務者等を含め、接客を行う販売員を比較的容易に確保できる。また、複数の施設や店舗で接客サービスを提供することが可能。
- DNPクリエイター共創サービス「FUN’S PROJECT」と連動することで、今後、クリエイターとバーチャルキャラクターを作りたい企業のニーズをマッチングし、より導入しやすくなるよう、本サービスの付加価値を高めていく。
サービスの流れ
- バーチャルキャラクター(3D)の制作
- キャラクターの動きと操作用のセンシングデバイスの設定
- キャラクターを操作する人のキャスティング
- 店舗に、映像を表示する透明スクリーンや設置用什器などをセッティングし、運用を開始
開発の背景
近年小売業界では人手不足が深刻な課題となっており、店舗で接客を行う販売員の雇用確保が難しくなっています。また多くの生活者が電子商取引(EC)を利用するなか、リアルな店舗の売場では、実際の商品に触れたり、試したりするような“コト体験”を生活者に訴求し、ECとの差別化を図ることなどが求められています。
こうした課題に対してDNPは、最近ソーシャルメディア(SNS)等に投稿される動画で、製品やサービスなどを紹介するバーチャルキャラクターが人気となり、ネット上やリアルなイベントでも多く活用されていることに着目し、このバーチャルキャラクターを遠隔操作して小売店舗や商業施設などで接客やデモンストレーションを行うサービスのプロトタイプを、エクシヴィと共同で開発しました。
<ニュースリリースより>
<関連リンク>
- 株式会社エクシヴィ
- 公式サイト
<参照>
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