織田信姫様がPixiVisionでVtuberのお金に関する情報を発信されましたね。
pixivさんのインタビューに答えたよ(´っ・ω・)っ
— 織田信姫🍡 (@oda_nobuhime) April 28, 2019
VTuberと金の話https://t.co/2s5tWqj7zE
さて、これで過去に「Vtuberは儲からない」と書いた私涙目……というわけはなく、TOP層が情報発信したなら間を埋める情報が必要になるなぁと。というわけで、企業や個人の間を埋める「お金の話」でございます。
実は個人で数千万単位で稼ぐ人もいる
はーい。それでは真面目にお金の話です。信姫様が「年商数千万円」というお話をされているわけですが、実は企業勢ではなく個人でも年商数千万円ペースで稼いでいる人は出現し始めております。
まぁ、ただ、計算方法次第で……という話で、年商と年収は別に考える必要があったりします。
例えば、YouTube以外のプラットフォームの中には、毎月のポイント合計額をチェックできる媒体があります。それを見ると、月間数百万ポイントを獲得しているVがいらっしゃるのですよね。プラットフォームによってポイントの原価率は異なるものの、仮に半分だと計算しても月100万円以上を売りあげている人がいたり。
仮に月100万円だとしても単純に12倍すれば年商は1,200万円ですねー。原価率上げて計算すると数千万円規模に達します。
が、プラットフォームのほとんどはポイントの一部、あるいは有料ギフトの一部がVtuber(Vライバー)の収益として反映される仕組みを採用しています。プラットフォームを運営する企業に儲けがなかったら運営自体が成り立ちませんので。
還元率の高さで言えばYouTubeは70%と圧倒的(Apple経由だと減る)で、他のプラットフォームの場合は報酬が見た目のポイントの半分以下になることもあります。お金に関する法律はかなり厳しいので明確な数字を出している企業がほぼないのですが、類似産業であるライブチャットサービスの報酬が40%前後であることを踏まえれば大体の相場は見えてきます。
となると、月収50万円の人もほとんどいないですよね……というのが現実だったり。
YouTubeのスーパーチャットの金額を計算するツールを併用し、その他プラットフォームで稼いだ金額を合計すればまた違う結果が出て来るのですが……メンバーシップやグッズの売上額、動画の宣伝広告収入などの正確な数字が出せませんし、個人の収入を暴いても良いことないので略します。
そもそも、経費は別、税金も別なので、実際の手取りの金額考えると……トップ層以外は結構厳しい数字が並んだりもします。
そういう意味でも仮に専業Vになったとしても上位何%が喰えるか?な感じで、実際に独立している個人Vの少なさにも繋がっています。
企業案件でスポンサー収入貰ってる人? それこそ一握りですが……
中小企業Vは案件を取るのも難しい
では、企業Vの話に移ります。登録者数が多くなってくるとYouTubeなどの宣伝広告収入、スーパーチャットなどの収入よりも企業案件などによる収入の方が比率が高くなっていることは信姫様が冒頭に紹介したインタビュー記事で語っています。
宣伝広告収入だけでなく、いかに企業案件が取れるかが収益性を大きく左右するわけです。企業Vといえば登録数万人が当たり前! 企業案件もバンバン飛んでくる……と思ってる人はまだまだ甘い。
実際は収益化にも苦労している中小企業Vは珍しくなく、私が知っている限りでもYouTubeの登録者数1000名以下の企業Vは数十人単位でいたりします。企業Vであることを前面に押し出していないVも珍しくないので、実際は更に増えるはずです。
実は企業Vでも成功しているのは一部の大手で、数の面で言えばYouTubeでの戦いに苦戦している企業勢も多いのです。(にじさんじ単体でかなりの数になるのは突っ込みどころですが、大手ブランドになっているので略)
さて、YouTubeの登録者数1000名以下、Twitterでフォロワー数も数千人未満……という企業Vに案件をふったとして宣伝効果は得られるか、と考えると答えは自然に出ます。
所属する企業(運営元)の信用などがあれば話は別ですが、中小企業のVは企業案件を取ることも難しいのです。
更に書いてしまうと、信姫様以上の登録者数やツイッターフォロワー数を確保できているVがどれだけいるかをチェックすると年商数千万円の重みが見えてくるはずです。
余裕でメシ食える領域、遠くないですかね?
すでにVtuber事業から撤退した事業者などもいることからわかるように、簡単に儲かる……というわけにはいかないのです。
第三者として見るか当事者として見るか
ここまでの内容を「当たり前じゃないか」と思う人は多いはずです。一方で、盲点だったと思う人もいるはずです。ひょっとしたら「当たり前」と思う人の方が多数派かもしれません。
それでもなぜ書いたかと言えば、「Vtuberになるハードルが下がっていて、中高生でも気軽にデビューできるようになった」からだったりします。お金の仕組みとか余り知らなくてもVtuberやVライバーになれるようになっているのですよね。
第三者であれば関係のない話なのですが、当事者が「儲かると思ってVtuber(Vライバー)を目指すと、ギャップに悩むこと」が考えられます。
業界を牽引する人材が夢を語る、実際の市場を語るのは非常に大切なことです。が、同時に現場を見ている人間としては「立ち回り間違うと苦労するから勉強した方がいいよ」となりますし、お金に対する意識の違いだけで才能ある子が躓いたらそれこそ業界の損失だと思ってしまいますので……
娯楽が身近になるほどお金に関してシビアな情報を手に入れるためには工夫が必要というのもあります。実際、こういった話は「実際に企業の収益に関わっている人」だと発信がし辛く、個人(フリーランス)の方が気兼ねしないというのもありますしね。
Vでお金を稼ごうとなった場合は知っておいて損がない豆知識程度に思っていただければと。逆に言えば、上位数%に食い込む努力や、新たな市場を開拓する気概があればまだまだチャンスはあります。
YouTube以外の媒体に進出して人気に火がつくケースは珍しくなく、報酬の分配率とは別にプラットフォームとの相性がいいから稼げている人、FANBOXなどの収益の多角化など、YouTubeの登録者数ではわからないところで稼いでいるVもいますので。
それが難しいから苦戦している人も多いのだという話もあるのですけどね。
まだまだお金に関する情報を発信している人がいる?
お金に関する情報を発信しているVの者は少数派ですが、大切な話だからこそ積極的に発信しているVもいます。
個人大手のふぇありすさんは【年収】Vtuberが確定申告を計算した結果に涙が止まらない・・・【これが現実】で年収に関する情報を発信している他、収益源となるはずの企業案件でBANされたエピソードなどを公開しています。
収入にシビアになるのであればどちらもチェックして損がない動画です。
また、動く城のフィオさんと天開司さんが公開している錬金術師と債務者の「V金!」みんな気になる、バーチャルとお金の話をしよう!第一回はV界隈のおかれている状況などにも触れられているため、より広くお金の話しをチェックしたい場合はおすすめです。
企業勢と個人勢の違いにわかりやすくふれているのが乙女おとさんの、【乙女おと】大切なお金のお話【新人Vtuber/ちゅこらら】です。個人のメリット、企業のメリット、収益の分配構造などに触れられているので、Vで尾お金を稼ぎたい! と思った場合の入門動画としておすすめです。
個人ではなくサークル等として活動し収益を分配するための情報も含まれているので、お金に対する理解力を深めたい人にも推奨できます。
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