2020年は音楽シーンが大いに盛り上がった、バーチャルYouTuberの世界。
数々のオリジナル曲がリリースされ、音楽をテーマにした企画やライブイベントも頻繁に開催。もはやすべてをチェックしきれないくらいに数多くの楽曲が、Vtuberによって日々投稿されています。
本記事では、そんな「Vtuberオリジナル曲」をご紹介。
2020年下半期(7~12月)にYouTubeに投稿されたオリジナル曲の中から、51曲をピックアップしてまとめました。今年のVtuber曲を探す際の参考になりましたら幸いです。また、上半期の注目曲も下記記事でまとめていますので、お時間のある方はそちらもあわせてどうぞ!
2020年はVtuberオリジナル曲がアツい!上半期に投稿された50曲をピックアップ
(※記事末尾に50曲をまとめた再生リストを挿入しておりますので、まとめて聴きたい方はそちらを参照ください)
目次
- 1 【のろいちゃん】怪談少女のろいちゃん
- 2 【星乃めぐり】ほしのめぐり。
- 3 【柚子花】午前0時のストーリーテラー
- 4 【夕影ミコト】ト或ル喫茶ノ御伽噺
- 5 【獅子姫ろみお】らいおん・わんだー・みゅーじかる!
- 6 【くるみ】くるくるまきあーと
- 7 【雲ケ畑やや】ずきゅんホワイティライフ
- 8 【ビートまりお・伊東ライフ】ビバ!バ美肉ビートライフ
- 9 【拠鳥きまゆ】PenguinNova
- 10 【Sifar】閃光ファンファーレ
- 11 【美波七海】下剋上☆シンドローム
- 12 【音無むおん】Die Another Day
- 13 【ユプシロン】「ハート」
- 14 【凛々咲】パラレルナイト
- 15 【93poetry】ししゅう
- 16 【メトロミュー】プラズマ
- 17 【稀羽すう】secret room
- 18 【熊野ぽえみ】水星都市計画
- 19 【音影カナ】soda
- 20 【紡音れい】A.S.A.P.
- 21 【式部めぐり】can’t take my eyes off you
- 22 【Marpril】Throwback
- 23 【BOOGEY VOXX】Go!!Go!!Undead!!!!!
- 24 【MonsterZ MATE】255
- 25 【AMOKA】不完全存在
- 26 【THE BINARY】自由ぶった僕たち
- 27 【エルセとさめのぽき】8月31日
- 28 【天満ニア】タイムリープする
- 29 【鏡見みら】スイミー
- 30 【花奏かのん】スコッチバーボンベースガール
- 31 【sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司】いつか回らない寿司屋で
- 32 【カクレゴ】ゼラニウム
- 33 【雨ニマケテモ】赤く、紅く、染まる
- 34 【カグラナナ】陽炎
- 35 【焔魔るり】ヒノコ
- 36 【HACHI】光の向こうへ
- 37 【羽子田チカ×Niwa】星凪の地
- 38 【ヰ世界情緒】とめどなき白情
- 39 【理芽】クライベイビー
- 40 【キズナアイ×花譜】ラブしい
- 41 【KMNZ×春猿火】3D – Three Dimension
- 42 【九条林檎・九条杏子・九条茘枝・九条棗】We sing the world
- 43 【ChroNoiR】Geminids
- 44 【戌亥とこ】地獄屋八丁荒らし
- 45 【月ノ美兎】それゆけ!学級委員長
- 46 【角巻わため】愛昧ショコラーテ
- 47 【さくらみこ&兎田ぺこら】ぺこみこ大戦争!!
- 48 【Mori Calliope】失礼しますが、RIP♡
- 49 【GEMS COMPANY】ゴールデンスパイス
- 50 【HIMEHINA】Mr.VIRTUALIZER
- 51 【隣町本舗×アメノセイ】エンドロール
- 52 再生リスト
【のろいちゃん】怪談少女のろいちゃん
怪談朗読系Vtuber・のろいちゃんのオリジナルソング。
「のろいちゃん」のキャラクターソングであると同時に、「噂ノのろいちゃんねる」のテーマソングでもあり、彼女の世界観がたっぷり詰まった楽曲となっています。『八尺様』や『コトリバコ』など、おなじみのネットロアが組み込まれた歌詞と、朗読とはまた違ったのろいちゃんの歌声を、ぜひご堪能あれ!
【星乃めぐり】ほしのめぐり。
活動2周年を迎えた作詞家Vtuber・星乃めぐりさんのオリジナルソング。作曲は難波研さん。
静かなピアノの導入から、急に景色が開けたように感じられるBメロへ、そして夜空に瞬く星々を思わせるサビの疾走感。「なんでもない まいにちを すぐそばの しあわせを そっと とどけるよ。」の一節は、彼女のこれまでの活動とリンクしているようにも聞こえます。
【柚子花】午前0時のストーリーテラー
柚子花さんのオリジナルソング。作曲はマスティ(mustie=DC)さん。
キュートなポップソングに、おとぎ話の要素が掛け合わされた楽しい楽曲。歌声だけでなく、朗読まで一緒に堪能できてしまう嬉しい構成です。彼女の活動の軌跡が垣間見える歌詞を聞いて、初見時に泣けてしまった人もいらっしゃるのではないでしょうか。
【夕影ミコト】ト或ル喫茶ノ御伽噺
オペラ系大正浪漫中性アイドルVtuber・夕影ミコトさんのオリジナル曲。作曲はSebastianさん。Vtuberオリ曲コンピ第2弾『ALLELOSPHERE』収録曲。
「Vtuber・夕影ミコトのキャラクターソング」というよりは、「文化喫茶アリエス」をはじめとした「夕影ミコトを取り巻く世界観」を体現するかのような楽曲。クラシカルな曲調と美しい高音にうっとりさせられますが、後半からはまた違った雰囲気に。一曲で二度も三度もおいしい作品です。
【獅子姫ろみお】らいおん・わんだー・みゅーじかる!
絵描き系Vtuber・獅子姫ろみおさんの歌ってみた動画。作曲はAkkiさん。Vtuberオリ曲コンピ第2弾『ALLELOSPHERE』収録曲。
読んで字の如く、「ミュージカル」をテーマにした楽しい1曲。物語の展開に伴って曲調が変化し、またパートごとに異なる歌声を聴ける欲張りな構成となっています。多彩な歌い分けとセリフパートでの自然な演技は、さっすがろみおくん! 可愛らしい動画も必見です。
【くるみ】くるくるまきあーと
バーチャルアイドル・くるみさんのオリジナルソング。作曲はJunkyさん。
3Dの姿で歌って踊るMVが愛らしい、キュート成分が盛りだくさんのアイドルソング。曲の後半、左右から聞こえる「もういーの?」「まーだだよ」のパートがただでさえかわいいのですが、それ以上に、その最後のささやき声の破壊力がすごい。きっと撃ち抜かれた方も多いのでは。
【雲ケ畑やや】ずきゅんホワイティライフ
弓矢貫通エンジェル・雲ケ畑ややさんのオリジナルソング。作曲は如月結愛さん。Vtuberオリ曲コンピ第2弾『ALLELOSPHERE』収録曲。
癒し要素も感じられるキュートな冒頭20秒のボイスに油断していたら、濁音マシマシのシャウトでびっくり。そのままハイテンション電波ソングになったかと思えば、途中で全力のデスボイスが挿入されたメタルな展開に。最後までノンストップで駆け抜ける、休む間もない4分38秒が癖になりそうです。
【ビートまりお・伊東ライフ】ビバ!バ美肉ビートライフ
ついにVtuberとして受肉を果たした、果たしてしまった、ビートまりおさん&伊東ライフさんのオリジナルソング。作曲はMOSAIC.WAV。Vtuberオリジナル楽曲アルバム第3弾『VirtuaREAL.02』収録曲。
令和にもなって「おっ(自主規制)(゚∀゚)o彡゜」できることに喜びを覚えつつ、いろいろな部分で懐かしさを感じながらも2020年のVtuber文化が伝わってくる、全力はっちゃけアイドル電波ソング。まりおさんはまだ平常運転として、「歌う伊東ライフさん」と「その歌詞の内容」のインパクトがあまりにも強すぎる……。
【拠鳥きまゆ】PenguinNova
新人Vtuber・拠鳥きまゆさんのデビューソング。作曲を音楽系Vtuber・胡桃もよさんが担当し、見習い魔法使いVtuber・朝比奈こんさんが作詞で協力。数々のクリエイターさんが参加する、全力投球の1曲となっています。
前を向いて駆け出そうという気概を感じられる歌詞は、記念すべき最初の曲にぴったり。「飛べない羽で構わない」と高らかに歌う声からは、これから全力で活動していこうという彼女の決意が垣間見えます。思わず走り出したくなるような軽快な楽曲と歌声、ぜひフルで聞いてみてください。
【Sifar】閃光ファンファーレ
Sifarさんの1stオリジナルソングは、疾走感あふれるロックナンバー。作曲は草野華余子さん。
1年前からたびたびカバー動画を投稿し、その歌声で注目を集めてきた彼女。タイトルのとおり「光」が効果的に使われた映像と、力強いながら耳にすんなり入ってくる歌声、そしてテンションが上がらずにはいられない音楽、そのすべてがカッコいい1曲です。
【美波七海】下剋上☆シンドローム
Vsinger・美波七海さんが歌う、初のオリジナル曲。作曲は児嶋亮介さん。Vtuberオリ曲コンピ第二弾『ALLELOSPHERE』収録曲。
同コンピの楽曲の中でも、視聴で聞いて特に気になっていた曲。歌手としての「美波七海」のエネルギッシュさとカッコよさを存分に堪能できる、ファン待望のオリジナルロックナンバーと言えるのではないでしょうか。叩きつけるように叫ぶ英語の歌詞もクール!
【音無むおん】Die Another Day
Vsinger・音無むおんさんの通算8枚目となるオリジナルソングは、初のメタル曲。作曲は、地獄から来たバーチャルJK・虎落ブエさん。
重低音をガンガンに響かせるメタルサウンドと、それに負けないくらいにパワフルなむおんさんの歌声を全身で浴びることのできる1曲。この曲こそ、ライブハウスで聞いてみたい……! いつも以上にダークな雰囲気の中、ハードに動くMVにも注目です。
【ユプシロン】「ハート」
6月に投稿された『ステレオタイプ』に続く、バーチャルシンガー・ユプシロンさんの2nd オリジナルソング。楽曲はユプシロンさんとsachiさんの共作です。
概要欄によれば、曲名が意味するのは「Heart」ではなく「Hurt」とのこと。それを意識したうえで聴いてみると、きっと印象が変わるはず。冒頭ではか細く感情に訴えかけるかのように、サビでは美しく響きわたる歌声は、どこか痛切な悲鳴のようにも聴こえてきます。
【凛々咲】パラレルナイト
8月デビューの新人VTuber・凛々咲さんが、自ら制作したオリジナルソング。
曲を再生してすぐに感じられる、驚くほどの透明感。透き通るようにきれいな歌声にうっとりさせられます。早口で口ずさんでいるにもかかわらず、一言一言がしっかり聞き取れるサビも印象的。繰り返させるメロディアスな展開には中毒性があり、初めて聴いたときは無意識に何度もリピートしてしまっていました。
【93poetry】ししゅう
顔のないポエマー・93poetryさんの1stアルバムの表題曲。作曲はバーチャルねこさん。こんにちはー。
ふわふわぽわぽわと浮かび上がるような音楽にのせて紡がれる言葉の数々は、音と一緒に漂っているようにも聴こえて、その実はっきりとした意志を持って耳の奥へと響いてくる。“この詩”と書いて“ぼく”と詠う部分に何か強い想いを感じて、とてもすてきだなあと思いました。
【メトロミュー】プラズマ
宇宙を旅するバーチャルシンガーソングライター・メトロミューさんのオリジナルソング。
ミューさんならではの宇宙を漂うような浮遊感はそのままに、普段よりも早口気味なウィスパーボイスがちょっと新鮮。心地良い音と声に包まれて、いつまでも漂っていたい気持ちになりまし。コメント欄を見ていて目に入った、「夜の高速道路で聴きたい」という一言に全面的に同意。
【稀羽すう】secret room
Vsinger・稀羽すうさんのオリジナルソング。作曲はフミヅカイさん。
「はーい!」という掛け声がかわいい&楽しい、ポップでキュートなFuture Bass。ただ可愛らしいだけではない、落ち着きのあるきれいな歌声に聴き惚れます。彼女の歌声が気になった方は、自己紹介ソング『はろー、すわん!』もあわせてどうぞ!
【熊野ぽえみ】水星都市計画
R Sound Designさんのチャンネルで公開された、ZERO Project所属・熊野ぽえみさんが歌うオリジナルソング。配信アプリ『トピア』の楽曲提供イベントを経て実現したコラボレーションです。
透明感のあるR Sound Designさんのサウンドに、透き通るようにきれいなぽえみさんの歌声が合わないはずもないわけで! 思わずゆらゆらと揺れたくなるサビはもちろんですが、個人的には1:31からの展開と歌声がお気に入り。心地の良い音の連なりに、ずっと浸っていたくなりました。
【音影カナ】soda
ニホンカナヘビのVsinger・音影カナさんと、作曲家・Addpicoさんのユニット「OutChips」の1stシングル。ラジオ番組『Vtuber music DJ’s』にて、7月に初披露されました。
曲名とサムネイルの印象どおりに、ポップで爽やかな夏ソング。クラブで流せば盛り上がりそうな一方で、この爽快感はドライブのお供にもぴったりなのではないかしら。深く潜るような2:22からの展開も好き。聴けば聴くほど身体に染みわたるシュワシュワを、一緒に味わってみませんか?
【紡音れい】A.S.A.P.
ZERO Project所属・紡音れいさんの新曲。作曲は『DANCE is the answer』と同じく、D.wattさん。
リアルとバーチャル、2つのエンタスを舞台にしたMVがエモーショナルな、2020年現在の「紡音れい」の魅力を詰め込んだ1曲。VRエンタスで踊っている彼女を現実のエンタスのステージに召喚する際に、「なんとなく見覚えのある5色の星の洪水」で切り替わる演出がニクい。
【式部めぐり】can’t take my eyes off you
平安のこじらせ系文学少女・式部めぐりさんの新曲。作曲は高級パン専門店さん。
スタイリッシュな楽曲に、甘く溶けるような歌声、そして「和」や「月」といったモチーフが多く登場するMVが印象的。2:26からの文字が舞い降る演出も素敵です。甘い言葉が重ねて紡がれる歌詞はめぐりさん自ら作詞したもので、かぐや姫を意識して書かれたのだとか。
【Marpril】Throwback
岩本町芸能社所属のガールズデュオ・Marpril(谷田透佳/立花鈴)のオリジナルソング。作曲はLADY’S ONLY。
心機一転、アーティスト色の強い新衣装を身に纏った彼女たちが魅せる、初のパフォーマンス&歌唱動画。サイバーな空間を背景に、黒を基調とした衣装で動き回るダンスパートがカッコいいのなんの! 中でも2:17からの展開がスタイリッシュで、何度も見たくなります。
【BOOGEY VOXX】Go!!Go!!Undead!!!!!
バーチャルアンデッドユニット・BOOGEY VOXX(Ci/Fra)のオリジナルソング。作曲は田中じゅんじろーさん。
キレッキレのラップを刻むフランケンと、パワフルな歌声を叩きつけるキョンシー。死してなお音楽と踊り続ける2人による、ある種のテーマソング的な楽曲。2020年のVtuberの音楽シーンを大いに賑わせた、ファンキーな2人の“死に様”に刮目せよ!
【MonsterZ MATE】255
MonsterZ MATE(アンジョー/コーサカ)の2ndアルバム『255』の表題曲。
普段は「陽気なお兄ちゃん2人組」というイメージも強いMZMですが、そのパフォーマンスは一級品。彼らの「カッコよさ」と「情熱」がストレートに伝わってくる1曲です。爽快なMVと前向きな歌詞も相まって、背中を押してもらえているような気持ちになりました。
【AMOKA】不完全存在
VR音楽バンド・AMOKA(あいぽ/もいさん/からし明太子)の4th Single。音源は8月の「MusicVket」でリリースされました。
何度でもサビをリピートしたくなる、疾走感あふれるロックナンバー。鮮明で不鮮明、透明で不透明、そして完全で不完全。曖昧模糊とした仮想の世界で己の存在証明を叫ぶリリックからは、バーチャルながらたしかにそこに在る、生の息遣いを感じられます。すべてVRChat内で撮影しているというMVも必見。
【THE BINARY】自由ぶった僕たち
THE BINARY(mido&あかまる)のオリジナルソング。
山手線をモチーフにした軽快な楽曲。単体で聴いても楽しめますが、8月に同時投稿された『呼吸する春たち』と『身勝手な夜空たち』もあわせて聴いてみてください。2つの楽曲が交差し、混ざり合い、やがて拡散していくような感覚があって、ドキドキさせられました。
【エルセとさめのぽき】8月31日
エルセとさめのぽき(エルセ/さめのぽき)の2人が送り出す1st EP『I F ~僕らは何度も、君に恋する。~』の最後に収録されている、夏の終わりの1曲。
季節の単語が数多く登場するわけでもないのに、なぜだか伝わってくる「終わってしまう夏」の空気感がたまりません。MVを見なくても、メロディやエルセさんの歌声からだけでも、不思議と夏の香りが漂ってくるような。「さよならと言えたなら お別れも寂しくないよ」の一節が、たまらなく大好きです。
【天満ニア】タイムリープする
曲前半は淡々とした印象も受けますが、情感たっぷりに響くサビの高音はどこか切なげ。曲名のとおりに繰り返される歌詞も独特で、それでいて味わい深い響きを持っています。「君のこと思い出してしまうよ」から「しまうよ 心にしまうよ 大切だから」につながる部分が強く印象に残りました。
【鏡見みら】スイミー
project Little Lindo所属・鏡見みらさんのオリジナルソング。作曲はなかにゃんさん、小明さん。
冒頭、殻さんによる語りと実写映像から始まる、エモーショナルな作品。細い線で描かれる少女の姿と歌詞からは、何者にも染まれないことへの焦燥感が伝わってくるかのよう。そのモヤモヤに寄り添うように響く、みらさんのどこか優しげな歌声に聴き入ります。
【花奏かのん】スコッチバーボンベースガール
ブイアパ在住のベーシストVtuber・花奏かのんさんのオリジナルソング。7月に配信された作曲配信で制作され、歌詞はリスナーさんと一緒に考えて決まりました。
自由に、ゆったりまったりと深夜の東京を往く歌詞は、実際に歩きながら聞けば、たとえ慌ただしい都心の街中であっても、その歩みをゆっくりとさせてくれそう。夜の街を歩くのが好きな自分にとっては、ド直球で刺さる音楽と歌詞と映像でした。
【sumeshiii a.k.a.バーチャルお寿司】いつか回らない寿司屋で
バーチャルお寿司こと、sumeshiiiさんのオリジナルソング。
もうタイトルの時点で好みの香りと海鮮の匂いがぷんぷんするわけですが、再生してみると途端にオシャンティなミュージックが聞こえてきます。「積み重ねた100円のお皿と、この気持ち」の部分をはじめとするささやかな幸せの記憶を歌ったリリックが、sumeshiiiさんの歌声によってどこか切なく、あたたかく響きます。
【カクレゴ】ゼラニウム
11月にデビューしたばかりのVirtual Singer Songwriter Unit・カクレゴ(座敷乃てまり/天野ドウジ)のオリジナルソング。
自己紹介動画と同日に投稿された「はじめまして」の1曲は、未来の希望を歌った真っ直ぐなロックナンバー。てまりさんの聞き取りやすく澄んだボーカルを、ドウジさんの爽やかなコーラスが支えます。ピンクのゼラニウムの花言葉は、「決意」だそう。
【雨ニマケテモ】赤く、紅く、染まる
音楽ユニット・雨ニマケテモのオリジナルソング。
季節を先取りして「秋」と「恋」を歌った、爽やかなポップソング。暖色系のあたたかな色彩のイラストと楽しげな曲調、そしてボーカル・SHiNOさんの明るい歌声が心地良く耳に響きますが、その歌詞は切なげ。秋ならではの寂しさを纏った、淡い恋心がじんわりと感じられる1曲です。
【カグラナナ】陽炎
「陽炎」や「蜃気楼」といった言葉選びと、切ないメロディが印象的な夏ソング。それぞれ「ゆらゆら」「キラキラ」「からから」の一言から始まるサビの導入部分が好きすぎる……! イラストと3Dモデル、リアルの背景が交ざりあったMVも素敵。
【焔魔るり】ヒノコ
ライブユニオンに所属するVsinger・焔魔るりさん待望のオリジナルソング。作曲はぼっちぼろまるさん。
静かなAメロに始まり、軽やかにも切実にも聞こえるBメロで加速したうえで、ガツンと重さを叩きつけられるようなサビで一気に惹き込まれました。力強く、切実に、高らかに歌声を響かせる、3:25からの展開は必聴です。
【HACHI】光の向こうへ
ライブユニオンに所属するVsinger・HACHIさんの1stデジタルシングル。作曲は澁江夏奈さん。
初めてサビを聴いたとき、情感の込もった歌声にぶるっと震えてしまったのは、きっと自分だけではないはず。真夜中の暗闇ではなく、月明かりが差し込む「青」の空間で歌うMVの美しさも目を引きます。水平線から空へ向かって光が満ちて、朝焼けに包まれて歌う姿と歌声があまりにもきれいだったから、初見の時はそれが目と耳に焼き付いてなかなか離れませんでした。
【羽子田チカ×Niwa】星凪の地
NiwaさんのYouTubeチャンネルで公開された、羽子田チカさんとの合作。MVを担当されているのは、巡宙艦ボンタさん。
「オリジナル曲のMV」というよりも、楽曲・歌唱・映像があわさって完成するひとつの「作品」と言えそうなほどに、完成度の高さが光ります。3:30から展開していくメロディと、高ぶっていく歌声の響きを聴いていたら、なぜだかちょっと泣けてきてしまいました。
【ヰ世界情緒】とめどなき白情
KAMITSUBAKI STUDIO所属・ヰ世界情緒さんのオリジナルソング。作曲ははるまきごはんさん。
水中の映像から始まる、静かで穏やかな曲……かと思いきや、途中からの疾走感あふれる展開にびっくり。加速度的に盛り上がっていく曲と美麗なアニメーションがあわさり、それまでの情緒さんの楽曲とはどこか違う、新しい世界を感じさせられました。
【理芽】クライベイビー
KAMITSUBAKI STUDIO所属・理芽さんのオリジナルソング。作曲は笹川真生さん。
新しい季節への希望を歌った前作『Flowering』から一転、冒頭3秒で重厚なロックサウンドにぶん殴られます。ライブハウスで浴びたくなるバチバチの重低音が魅力的に聞こえる一方、4度繰り返さる「簡単な答えを捻り出して?」のふわふわと漂うような雰囲気も独特。
【キズナアイ×花譜】ラブしい
キズナアイさんと花譜さんのコラボレーション楽曲。作曲は川谷絵音さん。「ZONe」IMMERSIVE SONG PROJECT 2.0 参加楽曲。
「この2人のデュエットが聞ける!」というだけで感激ですが、歌声の相性の良さも想像以上。華やかな楽曲と、甘くも儚げにも聞こえる2人の歌声。いつにも増して大人っぽいアイさんと、普段のMVとは雰囲気の異なる花譜さん、2人の存在感にドキドキさせられます。
【KMNZ×春猿火】3D – Three Dimension
KMNZ(LITA/LIZ)の2人と春猿火さんのコラボレーション楽曲。渋谷の3.5Dで開催されていた「CONNECTED OVER THE DIMENSION」展で展示されていました。
三者三様のラップパートが楽しめる、テンション上がること間違いなしの1曲。キュートなリズさんパートに始まり、クールなリタさんが合流、サビを経て、春猿火さんが切り込んでくる展開がたまりません。リアルとバーチャルの世界を軽快に歌ったリリックにも注目。
【九条林檎・九条杏子・九条茘枝・九条棗】We sing the world
九条林檎さん、九条杏子さん、九条茘枝さん、九条棗さんが4人で歌う、初のオリジナルソング。作曲は姉田ウ夢ヤさん。
荘厳なイントロと共に鳴り響く鐘の音に始まり、第一声から4人全員でサビを歌うというエモーショナルな導入。それぞれのイメージカラーが際立つ、LAM先生の描き下ろし新衣装も目を引きます。文字情報は最小限に、世界観と演出で魅せるMVが最高にカッコいい。
【ChroNoiR】Geminids
にじさんじの叶さんと葛葉さんによるコンビユニット・ChroNoiRのオリジナルソング。作曲は夏代孝明さん。
12月という季節にぴったりの、しっとりめの楽曲。お互いの名前の一部を歌うサビのみならず、全体を通して2人の関係性が感じられる歌詞が印象的。MVからはちょっとしたストーリー性も垣間見えます。そして何と言っても、2人の歌声がハモる部分が本当にきれいで聴き入ります。
【戌亥とこ】地獄屋八丁荒らし
にじさんじ所属・戌亥とこさんのオリジナルソング。作曲はmajikoさん。
べらんめえ口調――とまでは言わないものの、下町情緒を感じる口調の歌詞と曲の雰囲気に痺れる楽曲。しっとりとした歌声と、力強くスキナー歌声、両方を味わえる展開もたまりません。「ほんと、やだな」からの、高らかに響きわたる歌声にゾクゾクさせられました。
【月ノ美兎】それゆけ!学級委員長
にじさんじ所属・月ノ美兎さんの1srシングル。作詞作曲はササキトモコさん。
見覚えのあるネタが数多く登場し、4:3の画面サイズの内側で繰り広げられる、ひと昔前のアニメのようなMV。それだけでもお腹いっぱいですが、楽曲自体の中毒性も高い。一度聞いただけでも、脳内で「キンコンカンコン」「シャラララン」「ままある〜」ほか諸々が再生されずにはいられません。
【角巻わため】愛昧ショコラーテ
ホロライブ所属・角巻わためさんの初オリジナルソング。作曲はJunkyさん。
女の子の可愛らしさがたっぷり詰まった歌詞に、耳に残る「Wow oh! Wow oh! oh!」のコール。わためさんの愛らしさと歌唱力を同時に堪能できる、そしてライブでも盛り上がること間違いなしの1曲です。生ライブの盛り上がりを体感できる3Dお披露目配信もあわせてどうぞ!
【さくらみこ&兎田ぺこら】ぺこみこ大戦争!!
ホロライブ所属の凸凹コンビ、さくらみこさんと兎田ぺこらさんの新曲。作曲はREDALiCEさん。
バッチバチにぶつかり合う掛け合いが続く歌詞は、まさしく“大戦争”の様相。アーケードリズムゲーム「WACCA」収録曲ということで、音ゲーならではのノリの良さは言うに及ばず、ライブでもコールで盛り上がれそう。小ネタも散見される楽しいMVも必見です。
【Mori Calliope】失礼しますが、RIP♡
Hololive English所属・Mori Calliope(森カリオペ)さんのオリジナルソング。作曲はK’s/Coroさん。
2020年は海外のVtuberにも注目が集まりましたが、音楽シーンで特に注目を集めていたのが彼女。英語と日本語のリリックが飛び交うラップと、不可思議な音がハードに絡み合う、癖になる1曲。約3ヶ月で再生数は1000万を突破し、Vtuber界でもトップレベルのヒットソングとなっています。
【GEMS COMPANY】ゴールデンスパイス
10月にメジャーデビューしたアイドルグループ・GEMS COMPANY(珠根うた・星菜日向夏・奈日抽ねね・有栖川レイカ・音羽雫・城乃柚希・水科葵・長谷みこと・赤羽ユキノ・一文字マヤ)のオリジナルソング。作曲は瀬尾祥太郎さん。
とにもかくにもパワフルな1曲! MVでもライブでも等しくキレッキレのパフォーマンスで魅せてくれるジェムカンですが、今回はいつにも増して全力。ただ歌って踊るだけじゃない、エフェクトが見ていて楽しいMVに見入りつつ、前向きな歌詞からは元気をもらえます。これが、“バーチャルアイドル”の最前線……!
【HIMEHINA】Mr.VIRTUALIZER
HIMEHINAの2人(田中ヒメ・鈴木ヒナ)のオリジナルソング。
人気Vtuber揃い踏みの豪華なMVで、大きなインパクトを与えた1曲。本来ならば空間の制約があるVtuberがいたとしても、「夢の中」ならば問題ありません。『バーチャルさんはみている』の面々のほか、にじさんじ・ホロライブ・.LIVEといった事務所の壁を越えての豪華コラボ。これは夢ですか!? ……そうだ、夢だった!!
【隣町本舗×アメノセイ】エンドロール
静かなピアノの音色から始まり、寄せては返す波のように行き来する音と旋律。アメノセイさんの優しげな歌声と、隣町本舗さんのあたたかいコーラスが響きます。ライブの終わり、季節の終わり、1年の終わり。何かを始めるための「終わり」を迎えるのに、ぴったりな1曲だと感じました。
再生リスト
■次の記事: 【インタビュー】実力派Vsingerユプシロンが信じる「音楽の力」とは?活動2年目の意気込みと「創作」に懸ける思い
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